エンジニアが働くIT業界は、日本の労働市場において比較的需要の高い業界となりますが、IT業界内にも需要の差が存在します。長期間安定的に需要をキープし続ける分野もあれば、流行の変化によって大きな需要が生まれるものも、その反対に、流行によって廃れていったものも存在します。そういった需要をとらえることで、エンジニアはより効率的に活躍することができるのです。

まず、長期的に安定した需要が見込める分野は、現在の日本のIT環境そのものを支えるようなエンジニア職になります。例えば、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア、クラウドエンジニア、インフラエンジニアなど、企業、個人を問わず恩恵を受けているネットワーク環境そのものの構築・保守・運用を担うエンジニアの需要は、日本のIT技術が衰退しない限りは無くなることはありえないでしょう。

また流行によって生まれた新たな需要には、「IoT」「メタバース」などのキーワードが関わっています。これらのキーワードはどれも、人とIT、モノとITの新たな関係性を構築するものであり、既存の技術や発想力にとらわれない、ユニークな創造力をもったエンジニアが求められています。

それ以外にも、日本は自動車産業やゲーム産業が世界に誇れる分野となっており、どちらもコンピュータ制御などにおいて優秀なエンジニアを必要としています。日本における長期的な需要、日本国内の流行、世界的な流行、これらを把握したうえで、自身の適性に合ったエンジニアを目指すことが肝心なのです。